ユニットデータベース

 

地球連邦軍MS

ブルー1号機
名称 RX-79BD-1 ジム・ブルーディスティニー(ブルーディスティニー1号機)
スペル GM BLUE DESTINY
BLUE DESTINY UNIT 1
(英字表記は2種類存在)
通称 ブルー1号機、「蒼い死神」
パイロット ユウ・カジマ
装甲材質 ルナ・チタニウム
頭頂高 18.0m
本体重量 52.8t
武装(固定) 頭部バルカン砲×2、胸部ミサイル×2、胸部マシンガン×2、ビーム・サーベル×2
武装(手持ち) 100mmマシンガン、(ビーム・ライフル)、凸型シールド
特記事項 頭部にEXAMシステム搭載。実験段階のマグネットコーティング処理も施されている。
備考 ジオン公国フラナガン機関より地球連邦に亡命してきたクルスト・モーゼス博士によって開発された、
地球連邦軍EXAMシステム搭載MS実験1号機である。
当初、EXAMシステムの母体となるMSとしてRGM-79(G)  陸戦用先行試作量産型ジムを使用していた。
しかし、機体性能がシステムに追いつかず、クルスト・モーゼス博士の要望を満たすものではなかったため、
急遽、RX-79(G)  陸戦用先行試作量産型ガンダムを改修して使用されることとなった。
ただ、EXAMシステムを組み込んだ頭部ユニットの移植は困難を極め、
結果、EXAMシステムを搭載した頭部はGMの頭部そのままの形で移植されることとなり、
1号機は頭部にジムタイプのものが使用されている。
このため、1号機のみジム・ブルーディスティニーと呼称されることがある。
余談として機体名称が「ブルーディスティニー1号機」と「ジム・ブルーディスティニー」の2つがあるが、
これは当初EXAMシステム搭載実験機が1機しかなかった際、「ジム・ブルーディスティニー」と呼称されていたものが、
2号機の完成、ならびに名称の登録の際に「ジム・ブルーディスティニー」から「ブルーディスティニー1号機」と改められたためである。
ゆえに、どちらの名称も間違いではない。

第11独立機械化混成部隊による運用時には、ビーム・ライフルを使用したとの記録が確認されていないが、
機体のスペックから考えると十分に装備可能だったと判断できる。
なぜ装備していなかったのかという疑問に対する回答は諸説存在する。
当時、ビーム・ライフルは貴重で第11独立機械化混成部隊に回す余裕がなかったため、
地上戦においては大気によるビームの減退効果が著しく、実弾兵器の方が有効であると考えられたため、等である。

機体色のブルーはクルスト・モーゼス博士の趣味であるとされる。
その一方で、博士は「蒼」が格段に好きだというわけではなく、
「蒼」の塗装には何らかの特別な思いが掛けられているために為されたとも言われている。
なお、パイロットはテスト用のパイロットが複数いたとされるが、
最終的なパイロットであるユウ・カジマ中尉(当時)を除いて、全員死亡している。

なお、ユウ・カジマ中尉は、EXAMシステム作動中にたった1機でジオン公国軍基地を壊滅させたとある。
しかし、U.C.0079年12月15日に行われたキャリフォルニアベース掃討作戦において、
ジオン公国軍のEXAMシステム搭載MSイフリート改と交戦。
機体性能はブルー1号機の方が高く、辛くも勝利を収めたものの、
その際、EXAMシステムを搭載した頭部を破壊されてしまったため、1号機による実験は以後不可能となってしまった。

その後、頭部を失った1号機がどうなったのかは連邦軍内の記録から見つけ出すことはできない。
全く別の機体として使用されたか、廃棄処分されたか、
あるいは3号機の予備パーツとするべく分解されたかのいずれかであると思われる。

 

ブルー2号機
名称 RX-79BD-2 ブルーディスティニー2号機
スペル BLUE DESTINY UNIT 2
通称 ブルー2号機
パイロット ニムバス・シュターゼン
装甲材質 ルナ・チタニウム
頭頂高 18.0m
本体重量 52.8t
武装(固定) 頭部バルカン砲×2、胸部ミサイル×2、胸部マシンガン×2、ビーム・サーベル×2
武装(手持ち) 100mmマシンガン、ビーム・ライフル、シールド
特記事項 頭部にEXAMシステム搭載。実験段階のマグネットコーティング処理も施されている。
備考 ブルー1号機における機体の出力不足の結果を受け、
当初よりこの2号機はRX-79(G) 陸戦用先行試作量産型ガンダムをベースとした。
そのため、2号機の頭部はガンダムタイプのものが使われている。

その他、宇宙での戦闘データの収集を目的としているため、バックパック等が宇宙戦仕様に交換されている。
それ以外に1号機との性能面での差はほとんどない。
1号機も宇宙用の換装を施せば2号機と同様の性能を発揮できたと思われる。
しかしながら、この2号機には1号機の専任メカニックであったアルフ・カムラ大尉がほとんど関わっておらず、
EXAMシステムの暴走を防ぐ役割を果たすリミッターは搭載されていない。
またクルスト・モーゼス博士の趣味によって1号機と同じく、2号機も全身を蒼く塗装されたと言われている。

パイロットは正式に決定されていなかったが、
ブルー1号機の性能を最大限に引き出していたユウ・カジマ中尉が予定されていたと考えられる。
しかし第11独立機械化混成部隊の中にはブルーディスティニーシリーズに対する羨望の眼差しを向ける者もおり、
予定通りユウ・カジマ中尉に決定したかどうかは不明である。
また、それ以前に事故によって2号機は失われてしまったため、パイロットの件も白紙に戻っている。
(詳細は以下参照)

<事件詳細>

地球連邦軍EXAM研究所(ハミルトン基地、ニュータイプ研究所)にて、
ブルー2号機の実験中、ジオン特殊部隊の襲撃を受け、2号機を強奪されてしまう。
その際、クルスト・モーゼス博士は特殊部隊の攻撃により死亡。
ブルー2号機はジオン公国軍のエースパイロット、ニムバス・シュターゼンの専用機となり、
両肩を血のように真紅に染められる。
これはニムバス・シュターゼン大尉のパーソナルカラーであった。

2号機の奪還、もしくは破壊の命を受けたユウ・カジマの駆るブルー3号機とサイド5付近の暗礁空域にて交戦。
相討ちとなり、ブルー2号機は大破。
パイロットであるニムバス・シュターゼンも死亡した。
その後、2号機は3号機とともに消息不明となっている。

 

ブルー3号機
名称 RX-79BD-3 ブルーディスティニー3号機
スペル BLUE DESTINY UNIT 3
通称 ブルー3号機
パイロット ユウ・カジマ
装甲材質 ルナ・チタニウム
頭頂高 18.0m
本体重量 52.8t
武装(固定) 頭部バルカン砲×2、胸部ミサイル×2、胸部マシンガン×2、ビーム・サーベル×2
武装(手持ち) 100mmマシンガン、ビーム・ライフル、シールド
特記事項 頭部にEXAMシステム搭載。実験段階のマグネットコーティング処理も施されている。
備考 本来ならば、ブルー1号機と2号機の予備パーツとしてのみ存在したはずの3号機だが、
キャリフォルニアベース掃討作戦においてブルー1号機を失い、
続けてジオン公国軍特殊部隊にブルー2号機を奪取された今、
地球連邦軍に残されたEXAMシステム搭載MSはこの3号機しか残っていなかった。
そこで急遽、ブルー3号機の実戦投入が決定され、急ピッチで組み上げられた。
ブルー3号機はクルスト・モーゼス博士の手に渡ることなくして実戦に投入されたので、ブルーの塗装は為されていない。

ブルー2号機の奪回、もしくは破壊の命を受けたユウ・カジマが搭乗し、
ジオン公国軍のエースパイロット、ニムバス・シュターゼンと死闘を繰り広げる。
結果またしても相討ちとなり、ブルー2号機、3号機共に大破。
パイロットのニムバス・シュターゼンは死亡したが、ユウ・カジマは奇跡的に一命を取り留め、部隊の仲間に救助されている。
その後ブルー3号機の捜索も行われたが、発見には至らなかった。

EXAMシステムを搭載したMSが全て失われたため、以後、地球連邦軍においてEXAMの研究が行われることはなかった。
しかし、EXAMシステムの研究が地球連邦軍にもたらした影響は大きく、
EXAMの研究に関わったスタッフたちは後のニュータイプ研究所へと引き抜かれていき、その後のニュータイプ研究の礎となるのであった。

余談ではあるが、ブルー3号機には2種類のシールドが確認されている。
1つはジム・コマンド等の機体が装備していた防御面に優れたLサイズシールド。
もう1つは陸戦用先行試作型ガンダム等が装備していた突撃による攻撃が可能な凸型シールドである。

 

陸戦用先行試作量産型ジム(第11独立機械化混成部隊仕様)
名称 RGM-79(G) 陸戦用先行試作量産型ジム
スペル GM GROUND TYPE
パイロット ユウ・カジマ、フィリップ・ヒューズ、サマナ・フュリス、パク
装甲材質 ルナ・チタニウム
頭頂高 18.0m
本体重量 53.8t
全備重量 66.0t
ジェネレータ出力 1,150kW
スラスター総推力 49,000kg
センサー有効半径 6,000m
武装(固定) ビーム・サーベル×2
武装(手持ち) 100mmマシンガン、ロケットランチャー、ミサイルランチャー、
180mmキャノン、ビーム・ライフル、シールド、他
備考 地球連邦軍MS開発計画V作戦とは別に進められていたMS量産計画最初期における先行試作量産機である。
そのため、V作戦によって開発されたRX-78の実働データの恩恵を受けておらず、
ある程度限られた環境でしか稼動できないこととなった。
しかしながら、重力下におけるスペックはRX-78にも匹敵すると言われるほど高性能なものに仕上がっている。
RX-79(G) 陸戦用先行試作量産型ガンダムの生産ラインを利用されたため、後の制式量産機RGM-79 ジムとの互換性は低い。
しかし内装部品などは地上用にチューンされているため、
その分RGM-79 ジムよりも機動性・運動性が高く、装甲にもルナ・チタニウムが使われている。
武装も充実しており、信頼性の高い、扱いやすい機体である。
反面、連邦が実際にMSを量産する前に試験的に量産されたMSだけありコストは高い。
そのため、以後の主力にはRGM-79が採用されている。

ジオン公国軍の勢力圏拡大が懸念される戦線へ優先的に配備されており、
設立当初から第11独立機械化混成部隊に配備されていたMSである。
また、同様の理由で東南アジア方面の部隊にも配備されていたことが確認されている。

宇宙戦の装備を施した機体も存在し、RGM-79(E)と表記される。
ルナツーにおいて試験的に少数が配備されていたようで、若干の戦闘記録も残されているが、戦果の方は芳しくなかったらしい。

 

ジム
名称 RGM-79 ジム
スペル GM
パイロット ユウ・カジマ、フィリップ・ヒューズ、サマナ・フュリス、パク
装甲材質 チタン系合金
頭頂高 18.0m
本体重量 41.2t
ジェネレータ出力 1,250kW
スラスター総推力 55,500kg
武装(固定) 60mmバルカン砲×2、ビーム・サーベル×2
武装(手持ち) ビーム・スプレー・ガン、バズーカ、シールド
特記事項 バズーカ、ビーム・サーベル2本装備は一部の隊長機クラスの機体のみ。
備考 ジャブローで生産されたRX-78 ガンダムの量産機。
コストの大幅な削減のため、余分と思われた装備は一切取り払われている。

ガンダムの教育型コンピュータに蓄積されたデータを導入することができたため、
新米パイロットでもMS戦闘においてある程度の戦果を残すことができた。
ジオンにMS開発で遅れを取っていた連邦においては、
パイロットの育成もまたジオンに水をあけられていたのだが、
これによってその問題がほぼ解消され、一年戦争勝利に結びつく要因ともなった。
一方のジオンは戦局が悪化するにつれ、開戦時からのベテラン兵を次々と失い、
戦争末期の高性能MSの性能を活かすだけの人材を育てることができなかった。

ソロモン、ア・バオア・クー攻略作戦においてユウ・カジマ、フィリップ・ヒューズ、サマナ・フュリスが搭乗した。
(近年、ア・バオア・クー戦では、彼らはRGM-79GS ジム・コマンドに搭乗したとする説が有力となっている。)
ジャブロー防衛戦においては、パク准尉がこの機体に搭乗し活躍した。
その結果、彼はユウ・カジマたちの第11独立機械化混成部隊に転属となる。

 

ジム・コマンド(第11独立機械化混成部隊仕様)
名称 RGM-79G ジム・コマンド
スペル GM COMMAND
パイロット ユウ・カジマ、フィリップ・ヒューズ、サマナ・フュリス
装甲材質 チタン・セラミック複合材
頭頂高 18.0m
本体重量 43.5t
ジェネレータ出力 1,330kW
スラスター総推力 67,000kg(26,500kg×2、7,000kg×2)
センサー有効半径 6,000m
武装(固定) 頭部バルカン×2、ビーム・サーベル×2
武装(手持ち) ブルパップ・マシンガン、ハイパー・バズーカ、シールド他
備考 第11独立機械化混成部隊には陸戦用先行試作量産型ジムの他、ジム・コマンドが配備されていたとする説もある。
形式番号はRGM-79Gとなっているのだが、そのカラーリングはRGM-79GS(宇宙戦仕様)のものであったらしい。
これはジムシリーズのバリエーションが多彩な時期に開発されたためだと思われる。
RGM-79 ジムと決定的な性能の差はない。

さらに第11独立機械化混成部隊のエースパイロット、ユウ・カジマはその後のア・バオア・クー攻略戦において
胸部装甲を蒼く塗装したRGM-79GS ジム・コマンドで出撃したとする逸話や、
同僚のフィリップ・ヒューズは、同作戦において本機の宇宙戦仕様で
ジオン公国軍のエース、ジョニー・ライデンと交戦したなどの逸話がある。
彼らがア・バオア・クー攻略戦において使用した機体はジムであったとされているが、
当時、これらのジムシリーズは数多くのバリエーションが生まれた上、
その全てを一貫してジムと呼称していた傾向があり、
このように多種に渡る説やエピソードが生まれたものと考えられる。

 

ジム寒冷地仕様(第11独立機械化混成部隊仕様)
名称 RGM-79D ジム寒冷地仕様
スペル GM COLD DISTRICTS TYPE
パイロット ユウ・カジマ、フィリップ・ヒューズ、サマナ・フュリス
装甲材質 チタン・セラミック複合材
頭頂高 18.0m
本体重量 44.7t
ジェネレータ出力 1,250kW
スラスター総推力 60,000kg(15,000kg×4)
センサー有効半径 5,790m
武装(固定) 頭部バルカン×2、ビーム・サーベル
武装(手持ち) ブルパップ・マシンガン、ハイパー・バズーカ、180mmキャノン砲、ミサイルランチャー、ビーム・ガン、シールド
備考 RGM-79 ジムの後期生産型は様々なバリエーションを生み出した。
本機はそのバリエーションの中でも最初期に生み出された機体である。
その名の通り、寒冷地環境下での運用を想定して開発された機体ではあるが、通常のRGM-79 ジムと比べて高い性能を発揮し、
その一部は戦闘データ収集の意味合いも兼ねて第11独立機械化混成部隊の下へ配備された。
本機は、ブルー1号機との交戦によって壊滅状態に陥った際、
第11独立機械化混成部隊の司令官であるロゴージン大尉が、上層部との交渉(裏取引)によって獲得したものと考えられる。

機体受領の際、パイロットたちはメカニックより対MS-09 ドム戦を想定した機体であるとの説明を受けている。
本来の用途からは離れているものの、機体性能はRGM-79よりも向上しており、
その自信がメカニックの発言につながったものと考えられる。
第11独立機械化混成部隊のメンバーは、地中海沿岸の連邦軍基地(一説にはジブラルタル基地とも言われる)防衛戦において、
本機で様々な武装を運用しており、本機の汎用性の高さを証明した。

 

ボール
名称 ボール
スペル BALL
パイロット フィリップ・ヒューズ、サマナ・フュリス
装甲材質 詳細なし
頭頂高 12.8m
本体重量 17.2t
ジェネレータ出力 400kW
武装(固定) 120mmキャノン、作業用アーム
備考 ブルー2号機追撃作戦の際、フィリップ・ヒューズ少尉とサマナ・フュリス准尉に割り当てられたのがこの機体である。
当時、星一号作戦が進行中であり、RGM-79は回してもらえなかったらしい。
しかしながら彼らはブルー2号機に対して果敢に向かっていった。
彼らのこの行動はあまりにも勇敢・・・いや、むしろ無謀と言った方がよいかもしれない。
ブルー3号機が大破し、漂流していたユウ・カジマは、サマナ・フュリス機のボールに救助された。

本来は後方からの支援射撃が主な役割だが、作業用アームで接近戦を行うつわものも存在したらしい。
また、一部の兵士の間のうわさでは、ボールの格闘戦でザクII(通常のものとは異なるとの説もあり)を撃破した記録もあるという。
フィリップ・ヒューズ少尉やサマナ・フュリス准尉はそれを知った上で行動した確信犯なのだろうか?

 

 

ジオン公国軍MS

イフリート改
名称 MS-08TX[EXAM] イフリート改
スペル EFREET CUSTOM
パイロット ニムバス・シュターゼン
装甲材質 詳細なし
頭頂高 17.2m
本体重量 59.4t
武装(固定) 胸部グレネード、脚部ミサイルポッド×2、ホーミングミサイル、ヒート・サーベル×2
特記事項 頭部に旧型のEXAMシステム搭載。
備考 クルスト・モーゼス博士が連邦に亡命する以前に、
ジオン公国のフラナガン機関で研究していた旧型のEXAMシステムを搭載する実験MS。
ジオン公国軍の試作重MSであるMS-08TX イフリートの8機のうち1機を使用している。

旧型のEXAMシステムを使用しているため冷却装置を搭載せねばならず、そのため頭部が肥大化している。
そもそも、イフリートは接近戦を重視して作られた機体であったため、
機動性は当初より高かったのだが、(地上戦ではゲルググよりも高い運動性を備えていたとの説もある)
EXAMシステムの搭載によって、その運動性能は飛躍的に上昇することとなった。
そのあまりの運動性のため、並大抵のパイロットでは扱えなかったとされる。
また、ミサイル類も装備することで接近戦以外の攻撃力も上昇している。

パイロットはニムバス・シュターゼン大尉で、地球連邦に亡命したクルスト・モーゼス博士の拘束もしくは抹殺、
および地球連邦軍のEXAM研究データの奪取もしくは破壊の任を受けていた。
ブルー1号機を輸送中のミデアを発見し、これを撃墜することに成功したが、
墜落直前にミデアが呼んだ応援部隊に阻まれ、ブルー1号機を破壊することはできなかった。
そして、キャリフォルニアベース防衛戦の際、そのブルー1号機と交戦し、敗北するが、
ニムバス・シュターゼンの執念による攻撃で、ブルー1号機の頭部を破壊することに成功する。
その後、機体は爆発炎上し失われた。

 

ザクI
名称 MS-05 ザクI
スペル ZAKU I
装甲材質 超硬スチール合金
頭頂高 17.5m
本体重量 50.3t
全備重量 65.5t
ジェネレータ出力 899kW
スラスター総推力 40,700kg
センサー有効半径 2,900m
武装(固定) ヒート・ホーク
武装(手持ち) 105mmマシンガン、240mmバズーカ、他
備考 ジオン公国軍が最初に量産した実戦型MS。
1週間戦争においては現役で活躍していたが、
徐々にザクIIの量産体制が整うにつれ、ザクIは前線から退いていった。
しかし、戦争末期などにおいては機体の数が揃わなかったためか、前線に駆り出される場面も見られた。
一部パイロットの中にはこの機体に強い愛着を持つ者もおり、
開戦から終戦時まで乗り続けた猛者もいるのだという。

ユウ・カジマがコロニー内において交戦したザクIは一切の武装が為されていなかったのだが、
狭い空間において行動を制限された戦いにおいては、ザクIの格闘戦は脅威であった。
もっとも、距離を取っての射撃戦に持ち込まれては、ザクIには為す術がなかったのだが。

 

ザクII
名称 MS-06J ザクII
スペル ZAKU II(J TYPE)
装甲材質 超硬スチール合金
頭頂高 17.5m
本体重量 56.2t
ジェネレータ出力 976kW
スラスター総推力 43,300kg
センサー有効半径 3,200m
武装(固定) ヒート・ホーク
武装(手持ち) 120mmマシンガン、280mmバズーカ、他
備考 ジオン公国軍開戦時からの主力MSザクIIを地上戦に合わせて改修した機体。
MS-06FとともにMSの代名詞的な存在であり、連邦のMS開発もザクIIを参考に行われたほどである。
連邦のMS開発の参入によってMSの進化は加速し、ザクIIはその進化から取り残されるようになる。
しかし機体の信頼度の高さ、また新型MS開発、量産の遅れもあって
ザクIIは終戦間近、終戦後も現役で使用され続けていた。

ブルー2号機追撃の際、ジオンのシャトル基地にて交戦。
その際、フィリップ・ヒューズ少尉、サマナ・フュリス准尉は愛機であるジムを撃破されてしまう。
直後、ジオン公国軍の部隊による反撃があり、シャトル基地に残されていたザクIIを緊急に使用することとなる。
識別コードは地球連邦軍のものに変更されていたが、吹雪のため視界が悪く、
さらにはその姿ゆえに、ユウ・カジマはこの戦闘に神経をすり減らすこととなった。
以降、部隊が宇宙に上がった際、この機体を持っていかなかったことから、彼らが搭乗したのはJ型であると推察できる。
あるいは、余計なMSを運ぶ余裕がなかっただけかもしれない。
仮にそうだとすると、このとき搭乗した機体がMS-06F、MS-06F2のいずれかである可能性もある。

 

ザクキャノン
名称 MS-06K ザクキャノン
スペル ZAKU CANNON
装甲材質 超硬スチール合金
頭頂高 17.7m
本体重量 59.1t
ジェネレータ出力 976kW
スラスター総推力 41,000kg
武装(固定) 180mmキャノン砲
武装(手持ち) マシンガン、他
備考 当初、機動性の高い戦闘機に対する対空防御手段として考案されたザクのバリエーションだが、
地球連邦軍のMS開発の実情を目の当たりにし、急遽、対MS支援機として開発された。
生産された数そのものが少なく、戦場でも滅多にお目にかかれない代物であるとの説もあったが、
今日ではアジア、オーストラリア方面での運用例も確認されている。
北米戦線ではニュータイプではないかとのウワサがあったイアン・グレーデン中尉が本機で活躍し、地球連邦軍を苦しめることとなった。
第11独立機械化混成部隊が交戦したザクキャノンがグレーデン中尉ものであったとの記録はない。

 

グフ(北アメリカ方面軍仕様)
名称 MS-07B グフ
スペル GOUF
装甲材質 超硬スチール合金
頭頂高 18.2m
本体重量 58.5t
ジェネレータ出力 1,034kW
スラスター総推力 40,700kg
武装(固定) ヒート・ロッド、ヒート・ソード
武装(手持ち) シールド、他
備考 キャリフォルニアベース掃討作戦の際、ジオン公国軍の支援ミサイル基地に配備されていた機体。
MSの白兵戦を前提に格闘戦を重視して作られた機体である。
それ故、機体の性能を発揮するには熟練したパイロットが欠かせなく、
その高い格闘能力を活かせずに散っていった兵士も少なくないという。

ブルー1号機の機動性を前にしては自慢の格闘性能の高さも披露できずに終わった。
自暴自棄になったのか、奇策だったのか、
パイロットは本機でブルー1号機に対して飛び蹴りを行ったとの記録が残されている。

 

ドム
名称 MS-09 ドム
スペル DOM
装甲材質 超硬スチール合金
頭頂高 18.6m
本体重量 62.6t
ジェネレータ出力 1,269kW
スラスター総推力 58,200kg
武装(固定) ヒート・サーベル、拡散ビーム砲
武装(手持ち) ジャイアント・バズ、90mmマシンガン
備考 熱核ジェットエンジンを脚部に搭載することで、地上における高機動を実現した重MS。
MS開発部門においてジオニック社に遅れを取ったツィマッド社が世に送り出した傑作機である。
その機動性の高さゆえに、連邦軍のジムでは対抗することは難しかった。
連邦にはエースと呼ばれるパイロットが少なく、ドムには数で対抗するしかなかったのである。

が、その常識を覆したのは後に『蒼い稲妻』と呼称されるユウ・カジマであった。
彼は基地の防衛システムが疲弊し、全くの支援が受けられない状況下において
冷静な状況判断、的確な戦闘行動によって3機のドムをたった1機のジムで撃破してしまったのである。
ユウ・カジマはこれをもって中尉に昇進し、部隊の仲間からは『エースパイロット』と呼ばれることになる。

 

ハイゴッグ
名称 MSM-03C ハイゴッグ
スペル HY-GOGG
装甲材質 チタン・セラミック複合材
頭頂高 15.4m
本体重量 54.5t
ジェネレータ出力 2,735kW
スラスター総推力 86,000kg(38,000kg×2、10,000kg×1)
武装(固定) 腕部ビーム・カノン×2、魚雷発射管×4、ハンドミサイルユニット×2
備考 本機はMSM-03 ゴッグを基本として全面改修を施された機体である。
ゴッグをベースと言うものの、その性能は格段に向上しており、最早全く別の機体である。
ジオン公国軍特務部隊サイクロプス隊が使用し、高い戦果を残している。
後にアクシズが開発するAMX-109 カプールの原型となった。

第11独立機械化混成部隊が機体整備のために駐留していた連邦軍基地 (地中海沿岸)に襲撃をかけ、
基地施設に著しい被害をもたらしたものの、作戦による制限があったためか、水中戦ではなく地上戦を挑み、
ユウ・カジマの駆るたった1機のジムに3機とも各個撃破されてしまう。

 

ズゴックE(エクスペリメント)
名称 MSM-07E ズゴックE
スペル Z'GOK EXPERIMENT
装甲材質 チタン・セラミック複合材
頭頂高 18.4m
本体重量 69.5t
ジェネレータ出力 2,570kW
スラスター総推力 112,000kg(20,000kg×4、16,000kg×2)
武装(固定) 腕部ビーム・カノン×2、魚雷発射管×6
備考 本機は水陸両用型MSの中で陸戦能力の最も高いMSM-07 ズゴックを試験的に改修した機体である。
中でもS型(指揮官専用機)を参考にしただけあり、高性能を誇る。
だが、開発されたのが戦争末期であったため、実戦に投入された数は少ない。
ジオン公国軍特務部隊サイクロプス隊が使用していたことが記録されているが、
それ以外にもキャリフォルニア基地を支援するミサイル基地にも数機配備されていたようだ。

だが、その高い陸戦能力もブルー1号機を前にしては意味を為さなかった。
水中戦ならば分もあったろうが、生憎基地近辺にお得意のホームグラウンドは存在しなかったらしく、
また存在したとしても基地の破壊が主目的のブルー1号機はその誘いにも乗らなかっただろう。

 

高機動型ゲルググ
名称 MS-14B 高機動型ゲルググ
スペル GELGOOG HIGH MOBILITY TYPE
装甲材質 超硬スチール合金
頭頂高 19.2m
本体重量 53.5t
ジェネレータ出力 1,440kW
スラスター総推力 79,900kg
武装(固定) ビーム・ナギナタ
武装(手持ち) ビーム・ライフル、マシンガン、ロケットランチャー、シールド、他
備考 戦争末期に開発されたジオンの傑作MS、ゲルググの運動性能をさらに向上させた機体。
量産型であるA型はビームライフルにジェネレータ出力を振り分けていたが、
本機はそれを機動性に回したため、若干ビーム兵器の威力が落ちている。
そのため、実弾兵器を装備することで攻撃力の低下を防いでいる。
機体によってはシールドを装備していないものもある。
コロニー内でユウ・カジマが遭遇したゲルググは、コロニー内戦闘のためかマシンガンとシールドを装備していた。

 

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